★☆★スタッフ★☆★
原作:
東野 圭吾 「悪意」(講談社・刊)
脚本:
尾西 兼
音楽:
梅林 茂
演出: 
長沖 渉 ほか
製作統括:
 木田幸紀

★☆★キャスト★☆★
間 寛平 ・・・ 西原 甲子男(さいばら きねお) 
佐々木蔵之介・・・野々口 修(ののぐち おさむ) 
岩崎ひろみ・・・牧村 京子 (まきむら きょうこ) 
床嶋佳子・・・日高 理恵 (ひだか りえ) 
純名理沙・・・日高 初美 (ひだか はつみ) 
宅麻 伸 ・・・日高 邦彦 (ひだか くにひこ) 
ほか(敬称略)

「悪意」のHPは こちらへ
私なりの感想です。
かな〜〜りの独断と偏見(?)ですので あしからず!!
2001年11月19日(月) 20:00〜
       第1回(全6回)

人気作家の日高(宅麻伸)が自宅で殺された。
第一発見者は、妻の理恵(床嶋佳子)と友人の野々口(佐々木蔵之介)。
現場に駆け付けた西原刑事(間寛平)と新米の牧村刑事(岩崎ひろみ)、ふたりの捜査が始まる。

西原刑事は野々口の書く手記に興味を持つ。それはこの事件をもとにしたノンフィクション小説だった。
三日後、再び西原刑事が野々口のもとを訪れる。
 ドキドキしながら、2年1ヶ月ぶりのひろみちゃんの連ドラを見た。このドラマが放送になると聞いてすぐに しっかり原作を買ってきて読んで予習済みで・・・。
 原作に忠実のようで、そうでもない所が・・・。寛平さんのイメージから 原作の主人公・加賀恭一郎ではなくて、浪花のコロンボ・西原 甲子男となっていた。(一応、自分で名乗ったのではなくて、他称だそうだけど・・・)
 やっぱりね、寛平さんが主役をやるなら 後者の名前のイメージのほうがしっくりするかも?原作に忠実だったら 熱烈!東野作品ファンにブーイングをもらっちゃうかもしれないし???(どうしたって、イメージが全く違うもの。寛平さんごめんなさい!)
 かく言うひろみちゃんの役・牧村京子も原作には無い。元中学校の教師で“いじめ問題”が原因で刑事に転職したって所は、原作の加賀恭一郎と同じかな。
 NHK大阪で、「ふたりっ子」の長沖さんの演出ゆえに わざわざ“きょうこ”の役名を用意して役を作ってくれてたなんて、ニクイ演出かも・・・?(お情けじゃないよね)
 それだけにひろみちゃんの演技力が注目されるところだけど、さすが〜〜!!です。やっぱりひろみちゃんはすごい!!久しぶりの大阪弁でのセリフもすごく自然で・・・(私は関西の人間ではないので 詳しくないけれども) 新人とは言え刑事役なので きりっとした表情、特に目の演技に引き込まれてしまう。目の表現力だけでセリフが語れる人だなって思った。
 本来、こうあるべき人なのよ〜〜絶対に!!だれ〜〜!?バラエティー番組にばっかり出して、ひろみちゃんを役者ではなく タレントのイメージばかりを強くしてしまった人〜〜!!うっかりしてると、初めて演技してるひろみちゃんをしっかり見た!って人だっているかもしれない? (ごめんなさい。つい興奮して脱線してしまった。)
 私はとにかく役者・岩崎ひろみが大好きなのです。こんなに若いのに本当の演技が出来る女優さんは、いまや少ないのだから・・・。なので、やっぱりドラマで頑張ってる姿が見たいのよ。今回のドラマは、待ちに待っただけの事はありそうです。1回目から かなり見ごたえがありました。
 車を運転してるシーンやパソコンを操作してるしてるシーンがたくさんあって 現代のドラマって気がした。ひろみちゃんは 何をやっても実に様になる人ね。
 それにしても寛平さん演じる西原刑事は、走りながら考えて事件を解決してゆくって設定なので、走る事走る事・・・。あの8月の暑い最中にロケが行われた事を考えたら、見るほうとしても その努力と忍耐力を買ってあげなければいけない。
 オープニングとエンディングも、ミステリーの雰囲気が強く出ていて 花火のはじけるような幻想的な画面と音楽がすごくいい!!これだけでもドラマに集中してしまうような感じがした。
2001年11月19日(月) 21:15〜
第2回

西原刑事は鋭い推理で野々口(佐々木蔵之介)のアリバイを見破る。
野々口は殺人を自供し逮捕される。
しかし、動機は?
完全黙秘する野々口は、事件の真相を書きかけていた小説に書き込むという。
だが、西原刑事は小説に書かれた野々口の動機に疑問を持つ。

再度固く捜索が行われ、見つかったのは女物のエプロンにネックレス、旅行の予約券、
そして日高の小説の下書きのようなノート8冊とフロッピーディスクだった。
 途中、ニュースと天気予報を挟んでの 連続第2話目の放送となった。
 きっと、番組が休んでいる約30分の間に しっかりといろんな用事を済ませて またも緊張してテレビの前に鎮座してるであろう ひろみファンのこと(私もそのひとりだけど)を想像したら 妙におかしくて思い出し笑いをしてしまった。
 今回は、牧村京子のパソコンで付けている日誌(?)からってことなので、ひろみちゃんのナレーションから始まった。1回目の回想って形を取っていて 1回目を見逃した人にはかなりの親切。
 やっぱりひろみちゃんって、すごく歯切れがいいので 言葉がはっきりしていて聞いていて気持ちがいい。
 2回目にしてすでに犯人がわかってしまったけど、こんな形のミステリー展開はかえって新鮮でいいかもしれない。
 野々口役の佐々木蔵之介さんのしぶい演技が光ってた。敵ながら(?)あっぱれ!!って感じかな?
 さすがに刑事役のひろみちゃん、今回の衣装はスーツ姿ばかり。きりっとしててかっこいいな!ヘアスタイルも私好み・・・。
 ただ・・・第3回目の放送が12月だなんて・・・。待てないよ〜!!すごくハマってしまいそうな展開なのに、放送日時・時間が不規則なのは いただけないな。これでは、連続ドラマの意味が無い。
 ひろみファンはど〜〜んな事があっても絶対に見るだろうけど、どうせならたくさんの人に見て欲しいって思うのに 少々がっかりです。もっともっと番組の宣伝をしてもいいんじゃないかなぁ?(これからやってくれたらいいな)
2001年12月3日(月) 21:15〜
第3回「写真の美少女は誰?ビデオテープが明かす過去の犯罪」

刑事の西原と牧村は、日高殺害の動機を解明しようと、
黙秘する容疑者の野々口の女性関係を徹底的に洗い始める。
 待ちに待った、第3回です。14日間も間があいたので、何だかものすごく待ってた気がした。今回の演出は長沖さんではなくて、訓覇 圭さんという方。すごい難しい字だわ。
 演出の方が変わると、微妙にドラマのイメージが変わるらしいのだけど、私はそれほどのドラマ通ではないので そこまでは感じなかったなぁ・・・って言うかわからなかった。
 今回も始まってからいきなり 牧村京子の日誌からなので、ひろみちゃんのナレーション(これはさすがに標準語を使ってるのね)で 前回の内容をきちんとホローしてるって感じだった。
 相変わらず、西原刑事は走る走る・・・。それについて行く牧村は(普通のドラマだと役名の下の名前、ここなら“京子”が使われるんだけど 刑事なのであえて苗字を使ってるのね)かなりしんどそう・・・。
 で・・・、真新しいスニーカーで必死について行ってた。大変だよねぇ。あの真夏に外を走るのは・・・。それも、坂道に階段・・・。ドラマって何度もやらされるらしいし、セリフだってきちんとしゃべらなきゃならないし・・・。ついついひろみちゃんの立場になってしまって、こちらまで疲れてしまった。
 今回の放送では、牧村京子がいじめ問題で中学校の教師を辞めた時の話が ちらっと回想って形で出てきて かなり意味ありげで これからその過去が暴かれていくみたい。
 牧村も暢気な刑事風だけど、過去を引きずっていたんだね。意外にシリアスなシーンが見られるかも・・・?犯人の本当の意図も知りたいけど、牧村の過去がわかってくるって言うのも すごく楽しみな今後の展開です。
 それにしても牧村を演じてるひろみちゃんの目がすごい!!まるで猫のような鋭くて好奇心たっぷりの まさに刑事の目をしてるんだよね。
 ほ〜〜んと、ひろみちゃんって役者だよね。普段の素顔で出てるひろみちゃんと顔つきが ま〜〜るで違う。これって、やっぱり若いのに演技派って事なのでしょう。
 当たり前だけど、今回も大阪弁のセリフは完璧ですね。他の出演者の皆さんは、ほとんどが関西の方ばっかりなのに その中で千葉出身のひろみちゃんは ほんとにえらい!!
 きりっとした、ポニーテール姿のひろみちゃんは、実にカッコ良かったです。時間があっという間に経ってしまうようで、面白いドラマなのでかなり集中して見てしまった。
 やっぱり連ドラって楽しい。ひろみちゃんが出ているドラマで こんなに来週が楽しみ・・・ってのは「ふたりっ子」以来だと思った。
2001年12月10日(月) 21:15〜
第4回「悲劇の愛の結末か?浪速のコロンボ正念場」
野々口の告白小説によれば、初美(純名里沙)は日高の暴力に悩んでいた。
それを知った野々口は初美に同情し、それをきっかけに二人は恋愛関係になった。
しかし、二人の関係が日高に知られてしまう。
 今回も例によって、ひろみちゃん演じる牧村京子の日誌からです。
 さすがに“足で捜査する事・・・”が信条の刑事なので、素足にいっぱいシップやらバンソウコウやらが貼ってあって ちょっとリアルで痛々しい。このドラマは、始まっていきなり前回までのあらすじを 牧村が語ってくれるので とってもわかりやすくて親切だと思った。
 これで3回牧村の部屋が出てきたけど、いっつも同じヘアスタイルに おんなじパジャマ(部屋着?)って言うのが納得がいかない。だって、その時々で着替えるでしょう・・・普通。同じ日ではないのだから。
 今回の放送は、犯人の野々口の書いた告白文をたどっての回想って内容になっていた為に、肝心の西原刑事もひろみちゃん演じる牧村もほとんど出演場面が無かった。
 ひろみちゃんファンとしては、ちょっと物足りなさがあったけど、ドラマの筋道を考えるとこうなっても仕方ないかな?
 でも・・・・、告白文を読んでいて野々口に同情して涙流したり、西原に“もっと裏を読め!”って怒られて 原稿の裏をひっくり返して読むふりをしたり 人間くさい部分があっておもしろかった。
 これって、はじめからの演出なのかな?それとも寛平さんとひろみちゃんが考えた さりげないギャグ?!ひろみちゃんなら案外やりそうな事で・・・? お堅いNHKでは、台本に忠実で少しもアドリブは無いと聞いたけど、演出が長沖さんだし寛平さんが主演って事を考えたら、このくらいのお遊びはしそうかも・・・?
 とってもおもしろくて、次回が楽しみになるドラマなので、あとたった2回で終わってしまうのがものすごく残念!!HPにもあったけど、どうせ原作に忠実でないのなら いっそのこと西原・牧村の名コンビでシリーズ化して 違う事件の解決もして欲しいな。
2001年12月17日(月) 21:15〜
第5回
『浪花のコロンボ』西原甲子男(間寛平)の疑問のきっかけは
野々口修(佐々木蔵之介)のワープロを打つ手から生じたものだった。
西原の鋭い観察眼の先......野々口の指にあったのは『大きなペンだこ』だった。

「何かある.........」。
西原と新米刑事・牧村(岩崎ひろみ)は野々口の、そして同級生だった
日高の少年時代を探り出す。
そして西原は二人の通っていた中学校の元担任・円谷雅俊(木村進)を訪ねる。
そこには予想もしないイジメの世界が隠されていたのだ。

立ち回り先の花火師の話の話から、西原はついに、『あるトリック』を見破った。
最後の対決の時がきた.......
 先週、牧村刑事が自分の部屋で 日誌を書いてる時の格好が同じで納得がいかない・・・って書いたら、今回はしっかり変わっていた。別に私が書いたせいじゃないけど、ドキッとした。
 部屋に居る時は、さすがにスッピンなのね・・・。お化粧っ気の無い顔が自然でかわいい。若いって素晴らしいと、変な部分で感心してしまった私です。
 回想として、中学教師時代の牧村の姿が出てきた。そうかぁ、こんな事件が今の刑事牧村の“トラウマ”になってた出来事だったのか・・・。なぞだった影の部分がわかって これまでの牧村の心情がわかった気がした。
 でも教師牧村は、あの場合 あぁ言って励ます他に手段があったのだろうか?誰だって、あんな場面に遭遇したら、生徒に対して“負けるな!”って言うよね。それを“先生のせいだ!”なんて、逆恨みだと思うんだけどなぁ?違うのかしら?私にはわからない。
2001年12月17日(月) 23:00〜
第6回
『浪花のコロンボ』こと西原甲子男(間寛平)はついに
見事な推理で「ビデオテープ」の謎を解く。
追いつめられた野々口(佐々木蔵之介)はついに真相を告白しはじめる。

全ては野々口の妄想ともいえる虚構の世界だったのだ。
野々口を突き動かしていたのは、
友達思いの日高(宅麻伸)に対する説明のつかない『悪意』だった。
すべてを告白したのち、監視の目を盗んで野々口は自らの命を絶つ.......
 すごいドラマでした。原作を読んでいたはずなのに、ものすごく意外な展開での大逆転劇に ただただ引き込められて見入ってしまったのです。
 やっぱり、第一印象は大きいって事が証明されたようなドラマでした。最初に“ねこ殺し”を印象付けて日高を悪者に仕立てていた野々口の証言に 誰もが最後までまんまと惑わされた結果になってしまったのだから。
 人間の心情は本当にわからないって言うのが私の思いです。誰だって“人に親切にしてあげる事”って 親切にされた方も絶対にいい気分で居る(よく言うじゃない「魚心あれば水心あり」って)・・・と思い込んでいたけど、疎ましく思ってる人間も中にはいるんだってわかったから。
 結果として、タイトル『悪意』がこのミステリーを解く最大のキーワードだったわけで・・・。
 ひろみちゃん演じる牧村の 中学教師時代の胸のわだかまりも暴露した形になっていたけど、あの切々とした演技が 本当に良くて胸にジ〜〜ンと染み入っていったような感じがした。最高なのよ、ひろみちゃんの姿が・・・。役の味がにじみ出ていて・・・。
 牧村にとっては、あの時の少年の刺すような視線と「先生のせいだ!」って言葉が ずっと心の傷になって残っていたのでしょうけど、西原刑事と出会って解消したのかもしれない?
 最後に野々口が 遺書とも言うべき物語を残して自殺してしまったのは、正直ビックリ。牧村曰く、「私には野々口が泣いているように見えました・・・」が泣かせるセリフでした。
 浪速のコロンボ西原とワトソン女史牧村の 今後の活躍も大いに期待しているのだけど・・・。終わり方が今後も このふたりの名コンビでの事件解決がありそうな予感をさせていたので・・・。

         
最後に・・・ついでだから、私の思いを・・・。
 久しぶりに本格的ドラマに どっぷりとはまってしまった。「毛利元就」以来4年も経ってしまって・・・。
 バラエティに出ているひろみちゃんも 確かに素直で正直で その素のキャラクターが好感持てるから嫌いじゃないのだけど・・・・・・。
  だけど・・・『役者・岩崎ひろみ』ファンとしては、やっぱり演技をしてるひろみちゃんが生き生きしてて大好きなのです。そうあるべき星の下に生まれてきた人だと確信してるしね。
 毎日新聞で連載していたひろみちゃんの事を書いた記事には、“「ふたりっ子」が大ブレークした 一番の貢献者は岩崎だった・・・ と報じてるメディアが少なくない・・・・”ってあったけど、ほんとうにそうなのかしら・・・?どうも素直でない私が思うに、ちっともそんな事を耳にしなかったような気が・・・?
 私がマスコミや世間一般の話にうといせいかもしれないけど、確かに「ふたりっ子」の後いろんな番組でたくさんひろみちゃんを見たけれど、結果として話題にのぼっていたのは マナカナちゃんであり、脚本家の大石静さんばっかりで・・・。
 大ファンとしての ひがみ根性があるのかもしれない、人間だから・・・。それは確かに隠せない現実だけど、賞を取ったのは大石さんばかりで 女優・岩崎ひろみは何にも無し!主役でドラマの本筋を演じたひろみちゃんはいったいなんだったの〜〜?って思ってしまったから。役者あってのドラマでしょうに。 
 私は、てっきり「ふたりっ子」のあと 少ししたら岩崎ひろみ主演のNHKのドラマが絶対にある・・・あるはずだ・・・と考えて疑わなかったのに・・・。
 でも現実は違うのよね。どうしたって、昔も今も 本物が持ってる実力や芸暦なんかより 見た目の美しさ派手さに誰もが目を奪われ惑わされて そっちに行ってしまう傾向のようで。
 私は、そんな不合理な事が ど〜〜しても理解出来ない頭しか持っていないもので、納得がいかないのです。大っ嫌いなのです。別に私がそんな事を言ってみたって、解決する問題ではないのだけど。
 ど〜〜してど〜〜して、NHKのドラマ出演がこんなに待たされる結果になってしまったんだろう?どんどん主役級で活躍できてもいいはずの人なのに・・・。別に主役だなんて贅沢は言わないけどさぁ・・・もっともっと活躍の場を持たせてくれたって いいはずなのに。
 “宝の持ち腐れ”で居るのを見てるほどつらいこと無いし・・・、きっと、今回の「悪意」を足がかりとして 今後はどんどんドラマ出演の機会があるはずですよね?
 いつか笑って、“あ〜〜んなつまんない愚痴を言ってたよ、わたし!”な〜〜んて言う時が来ますよね、絶対に!!その時が来るまで いつまでもいつまでも 役者・岩崎ひろみを信じて待ってる私です。
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